毎年8月は特別授業。今年は8月11日開催「プロレスリング・ノア川崎大会で大原はじめ選手を応援しよう!」に加えて、カード教材による学習スタイル診断の授業を開催しました。先生役は株式会社マインドフルラーニング 高橋有希子さん。2022年に第111回「こすぎの大学〜武蔵小杉で哲学対話〜」の先生役もしてくださり、今回が2回目。
●概要
株式会社マインドフルラーニングの高橋有希子さんは、神奈川県川崎市中原区を拠点に活動されており、「学習スタイルで全ての人のWell-beingを!」を掲げ、出張授業や研修を行っていらっしゃいます。
授業の中で、子どもたちは話を聞くだけよりも、カードのような教材を使うと興味を持ち、集中しやすいことが分かってきたとのこと。
そこで、より深く学習スタイルを理解してもらえるように、生徒向け・教員向け大人向けに、それぞれのカード教材を開発し、来年4月から学校現場や会社のシーン、コミュニティで使っていただけるよう準備を進めていらっしゃいます。
より良い教材づくりのために、武蔵小杉の大人の皆様だけでなく小学校高学年以上のお子さんも楽しんでいただけるように、子ども向け、大人向け、それぞれ1セットずつ開催します。
内容は、学習スタイルの気質をベースにした「勇気づけの言葉カード」を使って遊びながら、もらって嬉しい言葉を体験するプログラムです。最後の10分ほどで簡単なアンケートにご協力いただければと思います。
今回のカードゲームは、以下の 2種類のカードを使ったプログラムで構成されています。
✅ A:スタイル探究カード
「いろいろなシチュエーションで、あなたならどうする?」をテーマに、グループで対話をしながら自己理解や他者理解を深めます。
✅ B:勇気づけ言葉カード
カードに書かれたエピソードを話し、それを聞いたグループのメンバーから「もらって嬉しい言葉」を贈り合う体験をします。
どちらのカードも、学習スタイル診断の「気質」の理論をベースに開発しています。
ただし、診断結果を伝えるような内容ではなく、最後に簡単に解説を入れる予定です。
このカードゲームを通じて、「学習法を教える」というよりは、自分と異なる他者とどう協働して学び、(働くかなど)を考えるきっかけを届けたいという高橋有希子さんと共に学習スタイルを探求しましょう。
【日時 】2025年 8月10日(日)
●生徒(子ども)向け 10:00-11:00 ※受付開始は9:45-
●教員・大人向け 11:30-12:30 ※受付開始は11:15-
【先生役】株式会社マインドフルラーニング 高橋有希子さん
【場所 】中原区役所 5F 会議室
【参加者】
●先生役 株式会社マインドフルラーニング 高橋有希子さんのプロフィール
株式会社マインドフルラーニング 代表/米国認定 Learning Success™ マスターコーチ
オーストラリアで過ごした10代、多様性の中で自分の学び方やアイデンティティに向き合った経験が、今の原点です。大手証券会社の総合職を経て、日本初の教えない、コーチングで中高生をサポートするオンラインハイスクール「東京インターハイスクール」の立ち上げと運営に18年間携わりました。そこで出会った「テストでは測れない才能をもつ子どもたち」から、学びの多様性と“その子らしさ”を活かす教育の大切さを学びました。
現在は、インフィニティ国際学院のアドバイザーとしての活動をはじめ、「対話型」「個別最適化」「深い学び」といった、これからの教育に求められるテーマに向けて、「学習スタイル診断」と「コーチング」を活かした授業づくりや教員研修、親子コミュニケーション、企業研修などを通じて、“強みを伸ばす関わり”を広げています。
2021年、多摩川を越えて武蔵小杉へ。3人の子どもたちも全員社会人となり、子育てに少し余白ができた今、自らの“学び直し”にも挑戦中です。地元・武蔵小杉では、こすぎ大学やソーシャルデザインセンターなどでの新しい出会いや対話の場を大切にしながら、「大人の学び直し」や「ライフシフト」をテーマに、学習科学や認知科学の視点で“自分自身を再編集する”プロセスに取り組んでいます。
先生役 株式会社マインドフルラーニング 高橋有希子さんをお迎えして、カード教材による学習スタイル診断の授業を開催しました。
前半は子どもたちを対象に学習スタイルの診断を、後半は大人・教員を対象に学習スタイルに沿った勇気づける言葉の投げかけ方を学び合いました。
まずは子どもたち向けの授業の様子から。
4人1組で家事の頼み方、やる気の出し方、予定変更時の過ごし方、スマホの見過ぎを注意された時の受け止め方、大事な発表前の声掛けなど、多様な日常・学習場面が書かれたカードを引いて、自分ならどう行動するかを選択肢から選んで理由を語り合いました。
「自然に頼まれると動きやすい」「音楽や動画で気分転換」「趣味やゲームに没頭」「静かに見守ってほしい」など多様な考えを語り合いつつ、互いに質問や感想を交わして価値観や行動の違いを分かち合いました。
ゲーム後には、表現実行型・組織遂行型・発明型・関係影響型・思索創造型など5つの学習スタイルの特徴が解説され、参加者は自己理解を深めつつ他者理解も広げた時間になりました。
後半は大人・教員を対象に学習スタイルに沿った勇気づける言葉の投げかけ方を学び合いました。
後半の大人・教員向けの授業の様子をお伝えします。
参加者は4人1組でトークテーマに沿って話し、他のメンバーが相手に適した勇気づけの言葉カードを贈り、その理由を共有。
先生役 株式会社マインドフルラーニング 高橋有希子さんからは、表現実行型、組織遂行型、発明型、関係影響型、思索創造型のタイプごとに効果的な声かけが解説されました。
ゲームを通じた体験を終えて参加者の方々からは、自身が表現実行型と分かり日常の行動と一致していた喜びの声や、教育現場での声かけのヒント、相手の努力を承認する言葉を投げかける大切さ、相手の反応を気にして声かけを躊躇していたが承認会話の重要性を学んだ、人の表現方法の違いを理解し近しい関係や職場で使えるツールになるとの感想が共有されました。
さらに、日常で心が乾いていたが気持ちが潤った、日本では少ない感謝や思いを伝えるきっかけになるとの評価もあり、今回のカードゲームによる対話促進・関係構築効果を分かち合った時間でした。
今回のゲームは試作版ということでしたが、今回の参加者の方々の声を反映した正式版がリリースされたら、また、みんなでプレイしたいですね。
授業を終えて参加者のみなさんと記念撮影。今日も、ありがとうございました!