2020年のこすぎの大学を振り返る(後編)

2013年9月にスタートした「こすぎの大学」。武蔵小杉に住んでいる、勤めている、関心がある人たちが集まる楽しく学んでつながる学び舎。毎月第2金曜日の夜、こすぎ時間と呼ばれる19:28に中原区役所の会議室に集まるのが通例でしたが、2020年のこすぎの大学はいつもとは違う授業風景でした。

 

オンラインならでは、の趣向を凝らす

 

COVID-19でこれまでの授業スタイルから一変してオンライン授業に切り替え、一抹の不安はあったものの、遠隔ながらヨガやおにぎりをにぎるという共体験を通じて、こすぎの大学を継続できそうだし、継続することで喜んでいただける方々がいることに安堵と感謝の気持ちを抱いた上期でした。

 

COVID-19でオンライン授業になったことをポジティブに捉え直して、オンラインだからこそ実現できる授業を考えた結果、浮かび上がったのが「全国のソーシャル系大学巡り」でした。

 

こすぎの大学のようなソーシャル系大学は全国に約80校あると言われており、毎年、全国のソーシャル系大学が集まるイベント「コミュニティカレッジ・バックステージ(CCB)」があり、こすぎの大学も参加しています。各地域の特色を活かした大学の魅力を伝えたいし、こすぎの大学の仲間にも知ってもらいたいと思っていました。実際に全国のソーシャル系大学に参加するのは難しいですが、場所の制約を超えられるオンラインであれば体験授業を実施できると考えた次第でした。

 

全国のソーシャル系大学巡り

 

これまでCCBで出会った3つの大学に打診して実現した全国のソーシャル系大学巡り。8月は2畳大学(大阪府大阪市)、9月は交野おりひめ大学(大阪府交野市)、10月は土佐志民大学(高知県高知市)に協力いただき、武蔵小杉の仲間と一緒に体験授業を受講しました。

8月の2畳大学では留年論文(≠卒業論文)のテーマを考えたり、9月の交野おりひめ大学では日本酒づくりをはじめとした座学でなくリアルな体験を中心としたソーシャル系大学の取り組みを聞いたり、10月の土佐志民大学ではごめんなさいPROJECTによる「ごめんな祭」の取り組みを聞いた後に、参加者全員で2020年のごめんなさいをカミングアウトしたり(笑)。

 

2020年を振り返る

 

COVID-19で延期となった東京オリンピック・パラリンピック(TOKYO2020)。川崎市はパラムーブメントに注力していることもあり、TOKYO2020が延期になったとしてもパラムーブメントの気持ちを忘れないように、11月のこすぎの大学では、2016年にもパラムーブメントに向けた取り組みを紹介してくれた元パラスイマー まろえもん(矢嶋志穂)さんから最新の取り組みを紹介していただきました。

そして、12月のこすぎの大学では、こくごレストラン運営 笹山麻美さんと共に紙芝居で2020年を振り返り。みなさん、いろいろな気持ちを抱きながら2020年を過ごしたことを知って、とても胸アツになりましたし、このように素直にお互いの気持ちを伝え会える仲間がいることが尊いと感じた時間でした。

2021年への思い

 

COVID-19でオンライン授業中心となったこすぎの大学。オンラインの特長を活かして新しいチャレンジもしましたが、やっぱり、リアルでお会いしたいという気持ちが募ったのが正直な気持ちです。画面越しでもコミュニケーションできますが、視覚と聴覚に偏ってしまう。リアルに集まってその場の雰囲気とか含めて五感全体でコミュニケーションしたいし、授業後に焼辰さん(居酒屋)で乾杯したいなぁーって。COVID-19の第3波が広がっていて2021年初頭もオンライン中心の授業になりそうですが、オンラインとリアルを組み合わせながら新しいこすぎの大学のスタイルを模索していきたいと思います。

 

2020年もありがとうございました。そして、2021年も、よろしくお願いいたします。