第152回「こすぎの大学〜武蔵小杉でワンこめプロジェクト〜」(2025年5月9日)

ワンこめプロジェクト 岩崎拓哉さん
ワンこめプロジェクト 岩崎拓哉さん

5月のこすぎの大学のテーマは「ワンこめプロジェクト」、先生役はワンこめプロジェクト 岩崎拓哉さん。

ワンこめプロジェクトとは、ペットフードを通じて、福祉作業所で働く障害者の社会参加の機会につなげる取り組み。

 

ワンこめ

https://wankome.com/


当日の授業ではワンこめプロジェクトの紹介をしていただくと共に、参加者のみなさまと共にワンこめプロジェクトの認知拡大、福祉・社会的弱者への関心を高めてサステナブルな活動にするためのアイデアを考えました。

 

【日時 】2025年 5月 9日(金)19:28-21:15

【先生役】ワンこめプロジェクト 岩崎拓哉さん

【場所 】中原区役所 5F 会議室

【参加者】 

 

●先生役 ワンこめプロジェクト 岩崎拓哉さんのプロフィール

 

広告会社勤務を経て、株式会社ワイアードを設立。企業、団体のマーケティング業務をサポートしている。

並行して、障がい者の仕事を創出するためのワンこめプロジェクトを立ち上げる。

障がい者の方々にワンちゃん用の米粉を使ったグルテンフリー、低アレルゲンのクッキーを製造していただき、販売することで、彼らの工賃を上げるプロジェクトに取り組んでいる。


授業風景

先生役はワンこめプロジェクト 岩崎拓哉さん。ワンこめプロジェクトへの思いを語っていただきました。

生徒役の一人が岩崎さんの話をまとめてくれたので紹介しますね。

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「こすぎの大学」っていうイベントで、すっごく素敵なプロジェクトの話を聞いたんだ。「ワンこめプロジェクト」っていうんだけど、これがまた良くできてるの。

発起人の岩崎さんは元々広告関係のお仕事をされてたんだけど、川崎市のお仕事がきっかけで福祉の現場を知ったとのこと。特にB型作業所っていうところで働く障害者の方のお給料、つまり「工賃」が、月に1万円とか1万5千円くらいっていう現実に衝撃を受けたんだって。「これじゃあ、やりがいも感じにくいし、何とかしたい!」って思ったのが始まり。

そこで閃いたのが、ワンちゃん用の米粉クッキー。これを障害者施設で作ってもらって、販売して、その利益をちゃんと工賃としてみんなに還元しようっていう仕組み。すごいのは材料の準備とか、パッケージのデザイン、どうやって売るかとか、そういう大変な部分は岩崎さんたちが全部やるんだって。だから施設の人たちは、安心してクッキー作りに集中できるし、在庫を抱えるリスクもないとのこと。

しかも、作るクッキーは、アレルギーのあるワンちゃんでも食べられるように米粉を使ったり、品質にもこだわってるから、作ってる人も「私たちが作ったクッキー、いいものでしょ!」って誇りを持てるようにって考えてるんだって。

今は川崎市中原区にある「おかし工房 しいの実」さんで実際に作ってもらっていて、去年の秋くらいから本格的に販売も始まったみたい。これからもっと色んな企業とかお店に協力してもらって、川崎中の他の作業所にもこの仕組みを広げていきたいって話してたよ。

最終的には、この「ワンこめクッキー」がもっとたくさんの人に知られて、「これ、障害のある人が作ってるけど、すごく良い商品だよね」って、ちゃんと価値が認められるブランドに育てていきたいんだって。

ただ「かわいそうだから助けよう」とかじゃなくて、ちゃんとビジネスとして成り立たせつつ、みんながハッピーになれる仕組みを考えてるのが、すごくいいなあって思ったんだ。応援したくなるプロジェクトだったよ!

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先生役 岩崎拓哉さんからのプレゼンテーション後は、ワンこめプロジェクトの認知拡大、福祉・社会的弱者への関心を高めてサステナブルな活動にするためのアイデアを考えました。

こめプロジェクトの認知を広げ、販路を拡大するアイデアや切り口。それぞれ各チームの発表内容を紹介します。

 

【チーム1】購入後の循環と共感による認知拡大

うちのチームは、買って終わりじゃなくて、良い輪っかが生まれるイメージなんです。動物病院でフレブル(フレンチ・ブルドッグ)飼いのAさんがワンコメを見て、「無添加!グルテンフリー!病院オススメなら安心!」って買ってくれる。ワンちゃんが喜んで、Aさんも幸せ。その可愛い写真をSNSに上げたら、それを見たBさんが「うちの子もアレルギーで…」って新しいお客さんが来てくれる。売上が上がれば、作業所の方も嬉しいし、賃金アップにも繋がる。そんな循環を大事にしたいんです。病院のお墨付きとSNS拡散、アレルギー対応がポイントです!

【チーム2】飼い主の共感を呼ぶイベントと情報発信

飼い主さんって、「うちの子可愛い!」って見せたいし、お祝いしたいですよね。ワンコメは体に良いんですけど、もっと心に響く方法を考えました。

「ワンコメでうちの子のお祝いを!」作戦です。保健所登録時にお渡しして、お誕生日とかイベントでワンコメを使ってもらって、SNSにアップしてもらう。モデル犬募集で情報もゲット。ペットイベントや川崎の犬コンテストにも参加して、アレルギー対応とか、商品の良いところもちゃんと伝えていきたいです。飼い主さんの気持ちに寄り添った企画で、ワンコメを広げていきます。

【チーム3】絵本とストーリーによる共感、B型作業所の価値訴求

私たち犬を飼ってないんですけど…絵本でワンコメを紹介するアイデアを考えました。

犬に加えて、猫ちゃん用とか人間用もいいかも。買ってくれた人にアンケートも取ったり。

でも一番伝えたいのは、岩崎さんがなんでこのプロジェクトを始めたかっていう思いなんです。障害のあるB型事業所の方の低い賃金をなんとかしたいっていう気持ちを伝えれば、共感してくれる人がいると思うんです。クッキーを売るだけじゃなくて、その背景にある思いを広げていきたいです。それが一番大事かなって。

【チーム4】伝道師育成と地域連携による認知拡大

ワンコメのストーリーを伝える「伝道師」みたいなのを作れないかなって思ったんです。岩崎さん一人じゃ大変じゃないですか。キットパスっていう川崎の会社の商品みたいに、商品の良さだけじゃなくて、それを伝えられる人がいるといいなって。で、ワンコメも川崎で作ってるっていう繋がりで、川崎名物として、キットパスと一緒に売り出したりできないかなって。地域を大事にして、一緒に盛り上げていけたらいいなって思います。

【チーム5】多角的な販路開拓と継続購入の仕組み

色々なアイデアを考えました!

ふるさと納税の返礼品にしたり、犬の日にサブスクのカードを買ってもらったり。市役所とか郵便局、カルディにも置いてもらうのはどうでしょう?ストーリーが伝わりにくいから、スーパーで動画を流したり、ペットショップでタブレットを見てもらったり。万博のロボットに説明してもらうのも面白いかも。クラウドファンディングとか、会社の福利厚生で買えるようにするのもいいですよね。継続的に買ってもらえるように、サブスクもぜひ。色々な方法で、ワンコメを知ってもらって、買ってもらいたいです。

【チーム6】体験型アプローチと共感による継続購入

サービスエリアのドッグランで、他のワンちゃんが美味しそうにワンコメ食べてるのを見て、「うちの子も!」ってなるストーリーを考えました。美味しかったから、家に帰ってからも「また買ってみようかな」となり、SNSとかサブスクに繋がればいいなって。岩崎さんが地道にやっていきたいって言ってたので、そういう感じで広げていけたらいいかなって思います。体験を通して、ワンコメの良さを知ってもらって、その輪を広げていきたいです。

授業の最後に集合写真。


レポート

今回の授業の企画を提案してくれたNECプロボノ倶楽部 泉谷さんと先生役 岩崎さん。そして、グラレコ。